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2019-05-03

2019.5.3 しゅんくん

おうちへ出張写真撮影!!

しゅんくん 2歳半

先天性ミオパチーの超重症心身障害児で

24時間人工呼吸器が必要なお子さんです

「昨年、妹が生まれて、家族五人の写真を撮りたい」

そんなご家族の想いを聞かせていただきました

初めて行かせていただくお家の中で

どうしたら良い写真が撮れるか考えながら

ライティング、カメラのポジション、機材のセッティングはもちろんします

しかし、僕たちはそれだけではありません

しゅんくんはこれまでほとんどベッドから降りた経験がありません

でも、せっかくの家族写真

しゅんくんも抱っこしてもらい、家族写真を撮ることにしました

僕のもう1つの専門は小児専門のリハビリテーション

その経験も活かしながら

安全な介助方法、移乗方法、医療デバイスの配置、ポジショニングなどを確認しながら、

お父さん、お母さん、僕の3人で、しゅんくんの移乗をしました

そして、

お父さん、お母さん、お兄ちゃんのお膝の上に乗ったり

家族五人でごろりんと寝っころがるともできました

撮影中も、カメラはだけでなく

不良姿勢や、唾液の垂れ込み、モニターの数値も気にしつつ、撮影を続けました

撮影中、しゅんくんは

穏やかな表情で、モニターの数値も安定して

とても落ち着いていました

家族に囲まれて、一緒に過ごすこの瞬間が

きっと、うれしかったのかな

居心地が良かったのかなと思います

お兄ちゃんには一緒に写真に写るためのイラストを黒板に書いてもらい

しっかりお手伝い、役割を担ってもらいしました

最後は兄弟3人のハンドスタンプで

今日の記念のフォトフレームを作りました

僕たちが届けたいのは

ただの「綺麗な良い写真」ではありません

障がいや病気の有無、その重さに関係なく

我が子を想う、ご両親の気持ちがあって

その想いの中に、家族が集って、大切な瞬間を共有すること

写真撮影体験を通じて、その瞬間を生み、心に残る思い出を創っていきたいと思います

そして、1年後、 5年後、10年後・・・

この写真を見て、蘇る記憶、そこで生まれる感情、会話を届けること

これが僕が目指す写真家のカタチです

その意味、その大切さが

今の僕には、これまで以上に強く理解できます

だからこそ、

どんな子どもたち、ご家族のもとへでも

僕はこの写真撮影体験を届けるために

本気でこの活動を続けていきます

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